私が鍼灸師へ転職する以前は、学習塾の営業事務の仕事をしていました。営業事務の仕事で、事務作業に加えて生徒・保護者対応に追われる日々の中、肩こり・腰痛といった身体の不調が出てきたり、昇格試験で10年後のビジョンを聞かれて何もやりたいことが思いつかず落ち込んだりしたこともあり、営業事務からの転職を考えるようになりました。
転職する前段階として副業でアロマセラピストの仕事を始め、疲れていた人が私の施術を受けて元気になって帰って行くのを見て、営業事務の仕事では感じられなかった喜びを感じました。その後、アロマテラピーについて勉強を続け、インストラクターの資格を取り講師職にも携わるようになりました。
そこで痛感したのは、植物に対するアレルギーを多少なりとも持っている人や圧迫に弱い人、膝の疾患や重い耳鳴りなどアロマテラピーの適応外となる症状に悩まされている人も多いということでした。
外科的な手術を除き、オイルを使わなくても、圧迫をかけなくても、症状の改善が目指せる方法は何があるか調べたところ、鍼灸師の仕事にたどり着きました。
アロマテラピーの資格を取得する際に、身体のメカニズムについては一通り勉強したもののほとんど独学だったため、生理学・解剖学から栄養学に至るまで学習し直せるということも、鍼灸師へ転職する大きな魅力の一つでした。
実際に鍼灸師の勉強は覚えることが多く大変ですが、実技と講義の内容が繋がった時に大きな手応えを感じます。経穴(ツボ)については、アロマセラピストとして元々使っているものもいくつかありましたが、さらに使える経穴(ツボ)が増えて、施術の幅が広がっていくのも嬉しく思っています。
営業事務から鍼灸師へ転職後は、アロマテラピーと鍼灸師を組み合わせた施術を提供することを、今からとても楽しみにしています。アロマセラピストとしては、美容より心身の健康維持・促進を目指して活動してきましたが、美容鍼灸を取り入れることで美容にも力を入れ、たくさんの人を健やかに美しくするお手伝いをしていきたいです。